未曾有のコロナ禍中に医局長を拝命致しました岩﨑です。 医局長に任命されるタイミングの悪さを嘆きつつ、まずはこの前例のない事態に対応すべく尽力していく所存です。 新型コロナウイルスは罹患すると若者でも生命の危機に脅かされ、自分自身や周囲の大切な人の人生が激変する 恐怖を感じられた方も少なくないかもしれません。医師の務めは、予防や治療に尽力し、命を救うという非常に 尊い仕事だと思います。 整形外科は、そのような疾患とは縁遠い科という訳では決してありません。 骨軟部腫瘍や転移性腫瘍によって、交通事故や転落外傷による多発骨折や脊髄損傷によって、骨関節感染症によって、 急激に麻痺や機能障害を生じたり、もちろん生命を脅かされる患者さんがおられます。また二分脊椎や脳性麻痺、 発育性股関節脱臼や先天性内反足などの小児疾患によりより大きな機能障害やハンディキャップを負ってしまう 患者さんもおられます。スポーツ傷害や側弯症も若年者の健康を著しく害する疾患です。 このような急転直下に人々の生活を闇に落とす疾患と立ち向かえるのは整形外科医の大きなやりがいです。 生命の危機から脱し、できる限り元の機能を取り戻し、社会に復帰してもらえた時は本当に他には代えがたい 喜びを与えてくれます。 もちろん、そのような急性疾患だけでなく、高齢化が進む本邦で、変性疾患、代謝性疾患から生じる脊椎・脊髄、 関節、筋腱などの運動器障害を予防治療し健康寿命を延ばすという重要な役割も担っています。 また、RAなどの免疫疾患、神経筋疾患、骨系統疾患、手・足の障害などの保存治療から手術療法まで非常に幅広い 疾患に対応し、頭と内臓を除く体中あらゆる部位、新生児から100歳を超える超高齢者まで非常にバラエティ豊かに 病気やケガと向き合っていく診療科です。幅広いが故に、未だに病態解明や治療法の確立が十分でない疾患や病態、 希少疾患も診る必要があり、研究面においても様々な可能性を秘めていると言えます。 よって、整形外科には様々な将来像、働き方があります。当教室では国から大きな研究資金を獲得し、世界をリードする 臨床研究や基礎研究を行ったり、救急救命の第一線でドクターヘリに搭乗し一分一秒を争う緊迫した現場に向かったり、 スポーツの分野に注力し代表選手の合宿や試合に帯同するスポーツ整形外科医になったり、一方ではリハビリ医として働くことや 開業して地域医療に貢献すること、子育てしながらフレキシブルに働く女医さんまで様々なDrが活躍しています。 私自身は小児整形外科医として子供たちの疾患に向き合い、子供たちの未来にある無限の可能性を少しでも広げてあげられる ことが出来ればという思いで日々精進しています。 そんな非常に守備範囲の広い整形外科に興味のある若い先生方、若くない先生方も当教室は大歓迎しています。 様々な働き方の出来る整形外科医になったことで後悔をさせない自信はあります。 是非、我々と一緒に大分県、日本、そして世界の整形外科医療を盛り上げていきましょう!
連絡は随時受付けております。 医学生あるいは既に医師として働かれた経験者でも、整形外科に興味をお持ちの方は、こちらまでご連絡をください。